構造大好きミ介です。
地元の工務店で設計から施工まで任せて家を建てるとき、きちんとした構造の知識が有るか心配になりますよね。
この記事では、地元の工務店で頼む時に、構造の知識がある会社かどうか、構造のプロの私ならどう判断する方法をお教えします。
それは、今まで作られた建物の実績を聞いて判断します!
この記事では木造(軸組工法、枠組工法)を対象としています。
工務店の実績を確認
確認すべき実績は
・木造3階建て(ペントハウスを含まない)をどの程度やっているか
・木造2階建て以下でも耐震等級2以上を構造計算でどの程度やっているか
の二点です。
この二点の物件を日頃から行っている工務店で有れば、構造の知識を蓄積している可能性が高いです。
質問の理由を解説
なぜこの二点を聞くか解説します。
これに当てはまらない住宅は、
・構造について第三者のチェックを受けていない
・構造計算をしていない(壁量計算しかしていない。)
からです。
住宅の大多数を占める木造2階建て、平屋の住宅は確認申請(行政等でチェックしてもらい、法律に適合してるか確認してもらう手続き)の際に、建築士が設計したものであれば確認を省略されてしまうのです。(静岡県等地域によっては壁量計算を確認されることも有ります。)
居ないとは信じたいですが、木造2階建て以下なら壁量計算を行っていない場合も確認されない為、申請は通ってしまいます。
耐震偽装問題があった際も省略を無くす話が持ち上がってはいましたが、膨大な確認が必要になる等の理由で見送られています。
普段から構造の審査を受けている会社であれば、日々構造の知識を蓄えていきます。
また、簡易な壁量計算は、構造に精通していない人もルール通りに行えば、一定の品質は確保できるようにはなっていますが、ルールにさえ合ってあれば何をしてもいいと考えている人がいます。
それに対して構造設計は、壁量計算より力の流れをきちんと考えて計算し、構造の本質を理解し、考えて設計を行う必要が出てきます。その為、計算外の事でも色々な配慮をされることが多いです。
普通の仕事と同じで、言われたことだけやる人と、自分で考えて工夫していく人は仕事の質が違うように、設計の質も変わってくるのです。
そして、同じ構造で有れば2階建でも3階建てでも、共通の知識で設計を行うことが出来ます。
普段から構造計算を行い、審査を受けている人は2階建て、平屋でも様々な所に配慮ができ質の高い設計にしてくれる可能性が高いのです。
もちろん等級なしの2階建てしか行ってない所でも優秀な人が居れば質の高い構造を提供出来ますが、一般の人が見分けるのは難しいと思います。
審査を行っている人によると普段から構造計算を行っていない人が耐震等級2、3を取ろうとした時、普段から構造計算を行っている人との資料にはすごく品質の差が有ると聞きます。
やはり、普段から構造計算を行い審査を受けている人とは構造に関する知識レベルが違う場合が多いのです。
構造設計についての知識レベルの確認方法のまとめ
構造の知識レベルを確認するために
・木造3階建て(ペントハウスを含まない)をどの程度やっているか
・木造2階建て以下でも耐震等級2以上を構造計算でどの程度やっているか
の二点を聞いてください。
これを全くやっていない所では建てない、買わない事をオススメします。
私なら絶対に家を建てません。
皆様の家作りの参考になれば幸いです。
以上!